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2014年6月 4日 (水)

20140604 ないものを営業活動してはいけない

先日、とある通信会社から新商品の売り込みが
ありました。

説明文によれば、
「あなたのマンションはこの商品の適用と
なっているので、この商品に変更しませんか?」
というものです。

性能も上がっているし、変更費用もかからないし、
すぐにできるなら変更してもらおうと、
この通信会社に連絡しました。

ところが、その回答は、
「それができるのは××ヶ月先なので、
まだ変更できません。」

商品がないのに売り付けようとする商売です。
こういうものを普通は「詐欺」と呼びます。

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私も以前は企業の製品開発部門にいましたから、
製品の売り込みがいかに大事で大変なことかは、
よく理解していると思っています。

市場調査から商品スペックを決めて、
開発計画が決まって試作して、目標とする性能が
出ること確認できれば、量産準備と共に
営業活動が始まります。

つまり、「その製品ができることがわかって、
はじめて営業活動」を始めることができます。
製品ができるかどうかわからない時点で、
営業活動を始めてはいけないのです。

前述の通信会社は、おそらく
「できることはわかっている」のでしょうけど、
その営業方法を間違えてしまったということです。

企業活動というのは信用が重要ですから、
一度このような営業をして信用をなくしてしまうと、
後に営業活動をしても、売れる商品も売れなくなって
しまいます。

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さて、現在私がいる鍼灸業界。
以前からおかしいなぁ、って思っていることがあります。

それは、
「できることとできないことが区別されていない。」
ということです。

鍼灸は、WHOが代替補完医療として有効と認めた、
すぐれた技術です。
その中には、現代医療でも治療の難しいものが
含まれており、果たして本当に鍼灸で治るのだろうか?
と思うものもあります。

ところが、巷にある鍼灸院のホームページには、
WHOが認めたからといって、あたかも自分の鍼灸院が
その治療ができるかのごとくに掲載したところが
実に多いのです。

長年臨床経験を積んだ、素晴らしい鍼灸院の先生方の
ホームページであれば信用できます。

しかし、肩こりや腰痛などの整形外科的疾患しか
対応したことのない経験の浅い鍼灸師が、
果たしてそのような難しい疾患に対応できるのでしょうか?

一般の方、つまり患者さんはそのようには
思わないでしょう。
かえって、WHOの適用疾患を並べて表示している
新規開業の鍼灸院を見て「胡散臭い」と感じるのでは
ないでしょうか?

「鍼灸は優れた技術だから、その鍼灸をやっている
うちの治療院に来て下さい。」という鍼灸師の
熱心な気持ちは、これでは伝わりません。

「なんかしらんが、鍼をすれば治るんじゃないの」
という、認めたくはないけどホントはこう考えている、
という、ちょっといい加減な気持ちが、なんとなく
患者さんに伝わってしまうのではないでしょうか。

そして、こういう鍼灸院はいつまでたっても
患者さんが来ないという、ありがちなパターンに
なっていくのです。

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この問題は、自分ができることと、WHOが認めたことは
別であることが理解できていないのだと思います。

裏を返せば、自分に自信のあることをホームページに
掲載して、どうしてそれが鍼治療で効果があるのかを
示せば、患者さんは信用してくれるのだと思います。

「できない商品」を売り込んでも、お客さん
(患者さん)は、信用してくれません。

それは、企業活動でも個人事業でも同じことです。

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