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2011年1月 9日 (日)

20110109 火鍼は難しい

「火鍼」という鍼治療技術をご存じでしょうか?
鍼の先端を火であぶって真っ赤にし、その真っ赤に
なった鍼を患部に刺鍼するというものです。

「火鍼」は中医学の鍼灸治療技術で、狙った治療ポイントへ
即刺即抜するという極めて高度な技術を要しますが、
その治療効果はとても高いそうです。

先日、授業で初めてこの「火鍼」のことを知ったのですが、
「効果が高い」と聴いて、またしても試したくなって
しまいました。もちろん「自分に」です。

使用した鍼は、加熱しても安全なようにタフリーさんの
5番(0.24mm)、鍼体はステンレス、金属製の鍼柄を
選びました。
ちなみに、銀鍼を火であぶると、瞬間的に溶けて
しまいますので、銀鍼では絶対に火鍼はできません。

加熱する方法ですが、通常はアルコールランプを
使うのだそうです。
しかし、うちにはそんなものはないので、
吸玉用に準備している長いピンセットでアルコール綿花を
挟んで、それに点火して代用しました。

さて、準備が整ったところで実際に「火鍼」の体験です。

治療穴としては、足三里を選びました。
ここだと自分でも刺鍼できますし、
ちょっと刺激が強くても、深く刺さっても大丈夫ですし。

火であぶって真っ赤になった鍼を、思い切って
足三里めがけて「即刺」します。
「ジュッ」という音がして、瞬間的に強い刺激がきます。
そして「即抜」です。

刺激は、鍼の得気のようなズーンとしたものではなく、
一瞬で、その後刺激の感覚は残りますが、
痛みというレベルのものではありません。

「ジュッ」という音がするのは、ちょっと驚きでしたが、
これは真っ赤になったステンレス鍼が
身体に触れることで発する音で、簡単に表現すれば
「肉が焼けた音」ですね。

治療直後は小さな黒い点がポツポツとできます。
この黒い点は、焼け焦げた皮膚のように見えますが、
もしかすると鍼についていた煤かも。
2,3日すると治療痕は、鍼先ほどの小さなかさぶたに
なっていて、その後取れますので、最終的には痕は
残りません。

治療効果ですが、これは「てきめん」でして、
足三里付近に4か所刺しましたが、だる~い感覚の
していた下腿が、すぐに楽になってきました。
素晴らしいです。

しかし、一つだけ難点が・・・。

狙った治療穴に、真っ赤になった鍼を「即刺即抜」する
ことがとても難しい。
鍼管を使わず、しかも鍼を加熱するため患部から
距離を保たなければならないため、想像以上に困難です。
そして、刺入深度の調節も。
勢い余ると、予想以上に鍼が入りますし、真っ赤になった
ステンレスは強度が低下していますので、
簡単に曲がってしまいます。

生半可な練習ではとても体得できるものではありません。
ましていい加減な練習で患者さんに施術できるものではない
ということがわかりました。
火鍼を臨床で使われている先生は、すごい技術を
お持ちなのだと実感しています。

でも、なんとか体得しておきたい鍼技術の一つです。
練習あるのみ、ですね。

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