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2005年5月 1日 (日)

20050501 健康オタクが整体師になった理由

アクセスありがとうございます。
よろしければ、私の整体サロンのホームページ
http://www.LaQuda.jpもご覧下さい。

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☆週末副業として整体師を選んだ理由

 私の本業、つまりサラリーマンとしての仕事は、世間で言うところの「技術屋」です。電子装置の回路設計をしています。毎日1時間以上電車に揺られて8時前に出勤して、実験室でオシロスコープを使って試作品の測定をしたり、CADを使って回路の設計をしています。

 電子回路の技術屋の仕事は外界から閉鎖された仕事で、お医者さんやサラリーマンでも企画部や営業のような、ドラマの題材にされるような格好いい仕事ではありません。一度居室や実験室に入ると、外出出張でもない限り外の天気を知ることもなく、ずっと部屋の中で仕事をします。

 プロジェクトXを見て技術屋の仕事を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、あんなすごい仕事ができる人なんて、ごく一部の優秀な方たちや、運良くその仕事に就けた人達だけなんです。それでも、世の中が少しでも便利になるように、って頑張っているのが技術屋です。みなさんが毎日使っている携帯電話や洗濯機や冷蔵庫だって、電子回路設計の技術屋が一所懸命設計して、量産ラインの方々が一所懸命作った製品です。

 当然のようにこの仕事、とっても肩が凝ります。一日中じっとしていることが多いですから。測定だって無理な姿勢ですることもありますし。お陰で私は、週末ごとにマッサージに通う状態が続いておりました。

 こんな状態が10年以上続いていたある日、テレビ朝日で日曜日に「人生の楽園」っていう番組が始まりました。同い年の妻はこの番組が好きで、「いつかはこんな生活がしたいなぁ。」なんて、番組を見るたびにため息をついていました。それでだんだん私も影響されて。

 世の中不景気な状態がずっと続いているし、大きな会社に勤めているからって、いつ何が起こるかわかりません。最近だと、あのIBMさんでさえ、絶好調と思われていたパソコン部門を中国の企業に売却するし、プラズマディスプレイの基礎技術を作った富士通さんだって、プラズマテレビの市場から撤退するくらいです。「人生の楽園」を見ていたら、登場する人達がみんな楽しそうに人生を送っているようで、なんだか将来の計画を、早めに準備しておかないといけないのかぁ、って考えるようになりました。

 それじゃいったい何をしようか?って妻と二人で相談すること数ヶ月、飲食店をするには調理師免許が必要だし、それには調理師学校に通わないといけないし、小売業は何を売ったらいいのやら。いきなり仕事を辞めてお店を始める計画でもないし・・・。

それで、ふと思い付いたのが、週末ごとに通っていたマッサージです。「これならサラリーマンの週末副業でできるかも。」って。

これが、私が整体師を副業に選んだきっかけです。

☆整体学校に行きます

 正直に言うと、最初から整体学校に行くことを決めていたんじゃないんです。ホントは、マッサージ師や鍼灸師の免許が取れる専門学校に通いたかったのですけど、調べてみたら学費がけっこう高いんですね。3年間でおよそ500万円。これじゃ住宅ローン数千万円を抱えた身で、会社を辞めたらご飯が食べられなくなってしまいます。

 それで、夜間の学校だったら仕事を続けながら通いえるかなぁ、なんて思っていたけど、この手の専門学校は出席日数がとっても厳しい。残業が多くて、しかも突発的だから予定の立て辛い民間企業のサラリーマンには、夜間の専門学校通いは到底無理です。

 これは無理かなぁ、なんて諦めかけていたときに、ようやく見つけました。国家資格じゃないけれど、癒し系の技術が学べる「整体」です。しかも、通勤途中の駅の近くに整体学校がありました。ナショナル整体学院です。

 さっそく問い合わせてみたところ、最長1年半学校に通えて、しかも夜間も土日も授業があって、自分の都合のいいときに授業が受けられます。これはもう、私みたいな民間企業のサラリーマンには、とっても条件がいいですね。さっそく妻と二人で通うことになりました。(その後、妻だけは整体学校を卒業してから、鍼灸免許を取るため専門学校に通うことになりました。私もいつかは鍼灸の学校に行ってみたいけど、経済的な理由で今は我慢です。)

 私達夫婦がお世話になったナショナル整体学院は、全国に20校以上あるこの業界では大手です。私達は、この藤沢横浜校に入学することにしました。説明会を受けたところ、3ヶ月から1年(半年延長可能)のコースがあり、私達はフルタイムの仕事を持っているし、簡単には技術を身に付けられないだろうからと考えて、気長に1年コースを選択しました。

いよいよ整体学校への入学です。

☆整体学校の授業です

 志望動機と履歴書を送付して入学許可が出たので、学費を納付していよいよ授業が始まりました。

 ナショナル整体学院では講師陣が充実していて、療術としての「バランス整体」「SOT」「APT」「反射療法」などの技術の他、「接客方法」まで様々な技術を先生方が手取り足取り教えてくれます。もちろん整体師として必要な、筋、骨格、神経の「人体解剖学」「徒手検査法」「診察学」なども教えてくれます。それに全国規模のメリットもあって、渋谷本校や名古屋校の授業だって受けることができます。

 200210月から、いよいよ整体学校での授業開始です。まずは施術服と教科書一式を受け取ったあと、「人の身体に触れること」の注意事項の説明を受けて実技の始まりです。ところが、実技も座学も、初めて見聞きすることばかりで、チンプンカンプンです。「ケンコウコツのカカクとチョウコツリョウに手を当てて・・・。」なんのこっちゃ?「これは大変なところに来たかもしれない。」っていうのが第一印象でした。

☆いよいよ副業の開始です

 2004年の3月に無事卒業試験に合格して、整体サロンを開業することにしました。もちろんサラリーマンの「週末副業」です。どこかに店舗を借りて始めるなんて大掛かりなことじゃなくて、自宅一階六畳間を整体サロンに衣替えして開業することにしました。でも、開業にあたっては、いくつか手続きが必要です。

     税務署への開業届け

 開業にあたって、まず必要なのは「税務署への開業届け」です。

税務署に開業届けを出すには、次の準備が必要です。

1)屋号を決める。

税務署に届けを出すときに初めて知りましたが、屋号には数字やアルファベットは使えません。読み方がわからなくなるからだそうです。仕事の関係で、アルファベット3文字や4文字の会社名のところとお付き合いしていましたが、名刺にはしっかりカタカナで社名を書いていたのは、これが理由なんですね。ホントは、屋号を「LaQuda」ってしたかったのですけど、税務署へは「ラクーダ」で届けています。

2)開業届けを税務署に提出します。

開業する場所の所轄の税務署に、「個人事業の開廃業等届出書」を提出します。これは国税庁のホームページからpdfファイルでダウンロードしても使えます。でも、これだと国税、県税、市役所へそれぞれ提出しないといけなくなります。とっても面倒です。税務署に出向くと、複写式の用紙をくれますのでこれに記入すればすべての登録ができます。しかも、税務署の受付印を押して控えをくれるので、こちらが便利です。書類の書き方はいたって簡単で、税務署の受け付けでその旨を伝えれば税務署の方が親切に教えてくれますから、記入事項を準備していればその場で記入して提出できます。申告には青色申告と白色申告の二つが選べますが、サラリーマンの副業の場合には、白色申告でいいと思います。税務署の方からもそのように指導されました。

書類の提出は、税務署の受付です。実際にやってみると、とっても簡単でした。

公的な開業届けは、たったこれだけです。実際やってみるととっても簡単でした。

     整体団体への登録と傷害保険の加入

 国家免許を持つ、マッサージ師や鍼灸師、柔道整復師の先生方がもし施術中に事故を起こした場合、所轄の保健所が調査にきますが、整体師の場合は「警察」のご厄介になります。法律で「人体に危害を及ぼさない範囲での施術」と決められていますから、危害を加えると傷害罪になってしまうんですね。それで、もしお客さんに怪我をさせた場合のことを考えて、整体団体への登録と傷害保険への加入は必須です。いい加減な整体師やカイロプラクター、エステティシャンで、傷害保険に加入していない方々もいるらしいですけど、これはとっても危険じゃないでしょうか。私は、卒業後に日本セラピスト認定協会への入会と同時にこの協会が窓口となっている傷害保険に加入しました。傷害保険に加入したからそれで安心。っていうことではありませんが、「もしも」の備えですね。

     会社人事部への副業申請

 私の勤める会社では、「業務と同一業種でないこと、業務に支障のないこと」を条件に副業を認めてくれます。とっても理解のある会社です。さっそく部門長に承認印を貰って人事部に申請書を提出しました。部門長は「へぇ~、こんなことやってんの?」って言われるし、人事の担当者からは、「兼業で農業っていう人はいたけど、整体っていうのは聞いたことがない。」って驚かれました。会社創立40年、早期退職をして整体師や鍼灸師になった先輩方はいらっしゃったようですけど、勤めを続けながらの整体師は、初めてだったそうです。兼業申請書を提出してから2週間後、人事部長から許可を頂きました。これで会社でも大きな顔をして週末副業ができます。

     年度末の確定申告

 会社員の私は、年末になると恒例の確定申告のための書類を会社に提出します。これで源泉徴収される税金や、税の還付が決まります。でも、事業として税務署に登録していると、サラリーマンの副業でも確定申告が必要です。詳しいことは、いろいろと個人事業に関しての書籍が出ていますから、これを参考にするのがいいでしょう。2月にはいると事業登録をした税務署から、確定申告用の書類が一式送られてきます。この書式に沿って記入していけば申告書類を作成できます。あとは、必要な税金を金融機関で納めて、書類を税務署に提出すれば終わりです。書類の提出は郵送でもできますし、税務署に登録すれば、国税庁のホームページからe-TAXで電子申請も可能です。

     サロンの設備

 整体サロンの場合、あはき法で決められた施術面積は適用されません。ただし、施術台とタオル、消毒用の機材くらいは準備しておくのがいいです。私は、これに加えて、バストマット、顔マット、足台を揃えました。これらはすべて通信販売でも入手できます。「ここちeネット」さん、「医道の日本社」さん、「からだはうす」さん、いろいろとあります。Yahooで調べると、いろいろと出てきます。

☆サラリーマン副業の勧め

 給料が下がった分、自分の努力でお金を稼げる副業がサラリーマン向けの雑誌等で紹介されていますが、何も難しいことを始めなくてもいいのではないかと。農業だって副業だし、家業のお店を手伝うことだって副業です。家族で働けば、それだけ人件費も少なくなるし、売上だって増えるかも。それで所得が生じても、税務署に確定申告すればいいだけですし、お店としても従業員への給与となるので、必要経費として認められるので節税になります。

私が勤めている会社が、副業(兼業)を認めているのは、農業やお店の手伝いも兼業に当たるから、っていうのが理由です。

 収入が云々というだけでなく、多くの人達と知り合えることも副業のメリットです。整体学校ではサラリーマンだけだったら、知り合えなかっただろう方たちと知り合えて、とても楽しかったです。早期退職で会社を辞めた同年代の人、リストラに遭った50代の先輩(もちろん私の勤め先ではありません)、会社が倒産した60前の先輩、家業の八百屋を息子さんに譲った80歳の大先輩、塾の先生、アルバイトを転々としていた20代の人、薬剤師さん、いろいろです。もちろん、私以外にも会社勤めをしながら学校に通っている人も多いのですけど、暗黙の了解でお互いの勤め先は聞かないようにしていました。整体サロンを開業してからも、いろんな職業のお客さんに会えて、いろんな話を聞くことができました。特に考えさせられたのが、かつてサラリーマンをしていた先輩方のお話です。サラリーマンって会社を辞めたら収入がなくなって、大変なことになってしまうんだなぁ、ってつくづく感じてしまいました。

 さて、話を元に戻して副業を始めるときの心構えをお知らせします。

副業を始めるには、それなりの覚悟が必要です。例えば・・・。

     何をしたいのかを決めないといけません

 でも、あまり難しいことを考えずに始めるのがいいのではないでしょうか。将来それを生業とするなら、できるだけ慎重に選択しないといけないでしょうけど、ちょっと小遣い稼ぎっていうレベルなら、なんでもすぐに始められると思います。まずは、「何かを始めること」「やってみようという気持ち」が重要です。私が整体師を選んだ理由は、他のページでご紹介したとおりですが、この手の仕事には向き不向きがあるようです。ナショナル整体学院では、日曜に無料公開セミナーを行っていますが、この中で理事長の永井先生からお話を伺ったことがあります。「誰でもできる仕事ではなく、初めても辞める人も多い。」「なり手が少ないため、絶対的にこの技術を持った人が足りない。」のだそうです。

     資格や技術が必要なものにはお金がかかります

 私の場合、整体を選んだわけですが、整体学校の授業料はそれなりに掛かります。もちろん分割納入も利用できますが、一括で払うと年間授業料は100万円にもなります。夫婦二人で学校に通ったので、合わせて200万円。現在、妻は鍼灸専門学校に通っているので、3年間で500万円。合計700万円の投資です。でも、子供を私立の学校に行かせることを考えれば、あまり違いはないのでは。

     準備をするための時間が必要です

 独学で勉強するにしても、どこか学校に行くにしても、自分で時間を作って勉強しなければなりません。整体学校へは、仕事を定時で上がって夜の最終授業を受講したり、土曜日曜を全部潰して授業に出ていました。ですから、フレックスタイムを利用して誰も出社してこない早朝から仕事を始めたり、仕事はテキパキとこなしてできるだけ残業しないようにしたり、休日出勤もしないように頑張っていました。おそらく職場の同僚や上司は、「なんであいつはいつも定時で帰るんだ?」って思っていたでしょうけど、これが頻繁になると「あいつは定時帰りだから。」と認めてもらえます。もちろん、忙しくてどうにもならないときは、授業を諦めて深夜まで仕事をしていましたけど。

     副業をはじめるまでは職場には内緒に

 事前に職場の同僚たちに理解を貰っておく方法もあると思います。でももし、「あいつは会社を辞める気か?」なんて思われると、副業を始めるまでに何か不都合なことが起きないとも限りませんし。それなりの覚悟ができれば別ですが、できればコソっと始めるのがよいのではないでしょうか。私はコソっと始めました。

     カミングアウトのタイミング

 やはり副業の準備ができて、目処が立ってから会社にお伺いを立てるのがいいでしょう。ただし、副業の内容によっては同僚の「やっかみ」があるので注意しないといけないそうです。雑誌の記事で書いてありました。私はあまり気にせずに、「整体サロンを開業しました」って同僚や上司に報告しましたが。あまり反応はなかったですね。時々、「肩凝りどうにかして。」や「腰が痛いのはどうしたらいい?」っていう相談を受けるようになった程度です。もしかすると陰ではいろいろ言われているかもしれませんが。あまり気にしてません。

☆サラリーマンの辛さがわかる整体師を目指して

 首都圏に住むサラリーマンの通勤はとっても過酷です。私は運良く下り電車で通勤していますから楽な通勤ですが、上り電車で通勤しているサラリーマンの方々は、毎日大変なんだろうなぁ、って思ってしまいます。

 出社しても業務の効率化だ、なんて号令でどんな部署でもパソコンが導入されて、毎日辛い思いをしながらパソコンに向かっている人も多いのではないでしょうか。だいたいパソコンは、人間の骨格を無視したような作りに思えてなりません。使っていると、ついつい時間が経っちゃって、気が付くととんでもない肩凝りになってしまってて。

 ラクーダにいらっしゃるお客さんは、こんな辛い毎日を送っているサラリーマンの方々ばかりです。みんな通勤に疲れ、パソコン操作に疲れ、くたくたなんだろうなぁ。そういう私もその一人ですが、整体を学んだお陰で自分で処置できるようになって、以前のように辛い思いはしなくなりました。妻の鍼灸のお世話にもなれますし。

 私が目指しているのは、「サラリーマンの辛さがわかる整体師」です。誰だって仕事をしているんですから辛いでしょうけど、サラリーマンの副業として整体をしている私としては、同じサラリーマンの辛さを、少しでも整体で楽にしてあげたいですね。

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